小樽はその美しい運河やレトロな街並みで知られていますが、実は美術愛好家にとっても魅力的なスポットが数多く存在しています。
本記事では小樽のおすすめ美術館6選を紹介するとともに、新しく建設予定のベルーナ美術館について詳しく解説します。
この情報を参考に、小樽の美術館巡りの計画を立ててみてはいかがでしょうか?
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小樽芸術村とは
小樽芸術村は、北海道の小樽市に位置し、ニトリホールティングスによって運営されています。
小樽芸術村は、2016年7月に開設され、2020年10月より、公益財団法人似鳥文化財団の公共事業として運営を開始。
この美術館は、小樽指定の歴史的建造物である旧三井銀行小樽支店、旧北海道拓殖銀行、旧荒田商会・旧高橋倉庫、旧浪華倉庫の4つの建物を活用しています。
小樽芸術村では、多彩なコレクションが展示されており日本や世界の美術品、工芸品、写真、書籍などが鑑賞できます。
また、定期的に開催される企画展やワークショップなどのイベントに参加することもできます。芸術や文化に触れながら、自分の感性を磨くことができるでしょう。
北海道で創業し、本拠点とするニトリグループは、道民のご恩に報いる手段の一つとして、公共性の高い事業に取り組まれています。
小樽芸術村は、小樽の歴史的な建築物を保存し、芸術文化の振興に寄与。
美しい建物の魅力とともに、芸術と歴史の融合が楽しめます。
それでは、それぞれの施設の概要について解説します。
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1.ステンドグラス美術館(旧荒田商会・旧高橋倉庫)
小樽芸術村巡りめっちゃ楽しかった!ステンドグラス美術館ずっと行きたかったんだ pic.twitter.com/lUhwMOezB2
— YUE (@memento1113) November 11, 2019
ステンドグラス美術館は、1923年に建てられた高橋倉庫と1935年に完成した荒田商会の本店事務所と組み合わせた建物です。
高橋倉庫は当時、主に大豆の保管に使用され、荒田商会は海運業を営んでいました。
ステンドグラス美術館では、イギリスから輸入された数多くのアンティークステンドグラスが展示されています。
これらのステンドグラスは、19世紀から20世紀にかけて制作され、ヴィクトリア朝やエドワード朝時代のスタイルを反映しています。
美術館内では、建物の窓や天井に飾られたステンドグラスが美しい光の演出を施しています。
このように、小樽のステンドグラス美術館は、高橋倉庫と荒田商会の歴史的建造物を活用しており、19世紀から20世紀のアンティークステンドグラスが見どころの一つです。訪れる人たちは、魅了されたステンドグラスの美しさと歴史を堪能することができます。
施設名 | ステンドグラス美術館(旧荒田商会・旧高橋倉庫) |
住所 | 北海道小樽市色内1丁目2-17 |
℡ | 0134-31-1033 |
開館時間 | [5~10月] 9:30〜17:00、[11~4月] 10:00~16:00 ※入場は閉館30分前まで |
アクセス | 小樽駅から徒歩約10分 |
HP | https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/stained-glass-museum/ |
2.旧三井銀行小樽支店(重要文化財)
小樽の三井銀行は、明治13年(1880年)に小樽出張所を開設し、2002年に閉店。122年にわたって営業を続けました。
2016年に小樽芸術村の一部として、一般公開されています。
2022年2月9日に、国の重要文化財に指定されました。
旧三井銀行小樽支店は、北日本の金融街として栄えた小樽の歴史を物語る貴重な建造物です。
現在の建物は、曾禰達蔵(そねたつぞう)と中条清一郎(なかじょうせいいちろう)の両所長が率いる曾禰中条建築設計事務所によって、昭和2年(1927年)に竣工(完成)しました。
この建物は、鉄筋コンクリート造りで作られています。
外壁は重厚な石積みで、ルネサンス様式を取り入れたデザインが特徴です。
内観には、石こう造りの天井、大理石のカウンターがあるなど、ギリシア・ローマ風の要素が取り入れられており、当時の銀行の雰囲気を再現しています。
また、当時の最先端の設備も備えられており、大金庫室や地下貸金庫などがその一例です。
旧三井銀行小樽支店では、小樽の歴史や三井財閥の威光を垣間見ることができます。
施設名 | 旧三井銀行小樽支店 |
住所 | 北海道小樽市色内1丁目3-1 |
℡ | 0134-31-1033 |
開館時間 | [5~10月] 9:30〜17:00 、[11~4月] 10:00~16:00 ※入場は閉館30分前まで |
アクセス | 小樽駅から徒歩約10分 |
HP | https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/stained-glass-museum/ |
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3.似鳥(ニトリ)美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店)
似鳥美術館。ニトリホールディングスが運営する小樽芸術村の内のひとつで、建物は1923年竣工の旧北海道拓殖銀行小樽支店。絵画のほかステンドグラス、アール・ヌーヴォーにアール・デコと華やかで、思った以上におもしろかった。会長が衝動買いしたエンパイアステートビルの模型があったりするのも乙。 pic.twitter.com/lRpUjHAVsO
— 黒織部 (@kurooribe) February 18, 2020
似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店)は、大正12年(1923年)に竣工(完成)した建物です。
この建物は、国会議事堂を手掛けた矢橋賢吉氏の設計により、鉄筋コンクリート造りの4階建で築かれました。
かつては、北海道拓殖銀行の支店として使用されていましたが、閉店後は、ホテルや美術館として活用がなされてきました。
さまざまな移り変わりを経て、2017年9月、小樽芸術村の「似鳥美術館」として新たなスタートを切りました。
似鳥美術館は、似鳥昭雄会長が、個人の趣味や会社のメセナ活動として、明治から昭和初期の美術品を収集していたことが、美術館の基盤となりました。(メセナ活動とは、企業が文化や芸術活動を支援するために、資金を提供することです)
似鳥美術館の外観は、石材や煉瓦を使用した重厚感あるデザインで、当時の銀行建築の威厳を感じさせます。
特筆すべきは、2階までの吹き抜けに広がる円柱の美しさです。
内部には高い天井と美しいステンドグラスが特徴的であり当時の建築技術と美学を見事に表現しています。
美術館の展示内容は以下のようになっています。
1階では、ルイス・C・ティファニーの教会ステンドグラス作品を中心に、パールセントガラスやファブリルガラスなど、2階には髙村光雲や平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)といった作家の木工作品が展示されており、その美しさに魅了されます。
3階には岸田劉生、ルノワール、ユトリロ、シャガールなど、国内外の近代洋画が展示されています。
そして、4階では、横山大観や川合玉堂などの日本画が鑑賞できます。
似鳥美術館には、約300点の美術品が展示されており、明治から昭和初期の貴重な作品を鑑賞することができます。
施設名 | 似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行小樽支店) |
住所 | 北海道小樽市色内1丁目3-1 |
℡ | 0134-31-1033 |
開館時間 | [5~10月] 9:30〜17:00 、[11~4月] 10:00~16:00 ※入場は閉館30分前まで |
アクセス | 小樽駅から徒歩約10分 |
HP | https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/stained-glass-museum/ |
4.西洋美術館(旧浪華倉庫)
皆さま、こんにちは😃
北海道旅行最終日❣️
今日は小樽市の「小樽芸術村西洋美術館」に来ています❣️
ランプがとってもキレイです❣️#小樽#北海道 pic.twitter.com/Fhgc6P4F5r— アラレ (@Ikf4Zw9) April 16, 2023
旧浪華倉庫(きゅうなにわそうこ)は、小樽運河のほとりに1925年(大正14年)に建てられた木骨石造の倉庫建築です。
この建物は、小樽の歴史的なランドマークであり、現在は、ニトリグループが所有し、西洋美術館として活用されています。
浪華倉庫は、もともと「小樽運河食堂」として再生され、2001年6月オープンから、多くの人々が訪れる観光スポットとなりましたが、有名ラーメン店など主要テナントの撤退により、令和2年(2020年)に閉店となりました。
令和4年(2022年)4月にはニトリグループが建物を取得し、西洋美術館として再生。
西洋美術館では、近代フランスの陶磁器やガラス工芸品などを中心に展示されており、19世紀後半から20世紀初頭の西洋美術品が鑑賞できます。
木骨石造の倉庫建築は、光を取り入れるために特徴的な円形の小屋根や、内部の力強い木の柱が魅力です。
ステンドグラスやアールヌーヴォー、アールデコのガラス工芸品、家具など、西洋美術のさまざまな作品が展示され、訪れる人々を魅了しています。
施設名 | 西洋美術館(旧浪華倉庫) |
住所 | 北海道小樽市港町6番5号 |
℡ | 0134-31-1033 |
開館時間 | [5~10月] 9:30〜17:00 、[11~4月] 10:00~16:00 ※入場は閉館30分前まで |
アクセス | 小樽駅から徒歩約10分 |
HP | https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/stained-glass-museum/ |
5.北一ヴェネツィア美術館
【おすすめ #撮影スポット vol.1📷】
◆「#北一ヴェネツィア美術館」一階のイタリアから運ばれたゴンドラで、海外旅行気分の写真を🎶
◆「#北一硝子三号館 の通路」には、歴史を感じるトロッコの線路や倉庫で働いていた職人の足跡が👣
あなただけの #写真映え ポイントも探してみて下さいね🌟 pic.twitter.com/6v0KjT7qQz
— 北一硝子/ kitaichiglass(公式アカウント) (@kitaichiglass) March 23, 2022
株式会社北一硝子は、明治34年(1901年)に創業し、石油ランプの製造から始まりました。
現在、この会社の関連会社である財団法人北一ヴェネツィア美術館が、北一ヴェネツィア美術館を運営しています
北一ヴェネツィア美術館は、イタリア北部の小さな島々に建つ「水の都」、ヴェネツィアの文化を紹介する美術館です。
1988年に設立され、貴重なヴェネツィアガラス作品の保存と展示を行っています。
美術館の外観は、ヴェネツィアに実在するグラッシィ宮殿をモデルにしており、18世紀のネオ・クラシック様式を取り入れた美しい建物です。
エントランスには室内プールとミュージアムショップがあり、ゴンドラが浮かぶ様子が迎えてくれます。
2階、3階、5階には宮殿の雰囲気を再現した展示室があり、四季折々の貴族の優雅な生活や約3000点の鮮やかなヴェネツィアガラス作品が展示されております。また2階にはかつてダイアナ妃が利用したといわれる国賓用のゴンドラも展示されています。
展示室の他には、本格的なイタリア製のドレスやカーニバルの衣装を身につけて記念撮影ができるコーナーもあり、特に女性には人気です。男性や子ども用の衣装も用意されており、赤ちゃんにはドレスのようなマントもあります。
北一ヴェネツィア美術館では、ヴェネツィアの豪華な暮らしやガラス工芸の魅力を存分に堪能することができます。
小樽とヴェネツィアは、運河のある街や海上貿易の歴史など多くの共通点を持っています。
北一ヴェネツィア美術館は、小樽の観光名所の一つとして知られており、ヴェネツィアの魅力を身近に感じることができる場所です。ヴェネツィアの水の都で培われた文化や芸術に触れながら、ガラス工芸の美しさとヴェネツィアの貴族の生活を楽しむことができます。
施設名 | 北一ヴェネツィア美術館 |
住所 | 北海道小樽市堺町5−27 |
℡ | 0134-33-1717 |
開館時間 | 9時~17時30分(入館は17時00分まで)※展示変更等により時間変更の場合あり |
アクセス | 南小樽駅から徒歩約10分 小樽駅から徒歩20分 |
HP | https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/stained-glass-museum/ |
6.小樽市立美術館
小樽は、昔から北海道の開拓と発展の拠点として栄えてきました。特に明治時代から大正時代、そして昭和初期にかけて、小樽は石炭の積出港として栄え、北海道を代表する商業都市として繁栄しました。
この繁栄とともに芸術文化も豊かに発展し、小樽ならではの個性的な芸術が花開きました。
小樽市立美術館は、昭和54年(1979年)に小樽美術館設立期成会が発足し、期成会の手により小樽市分庁舎2階を改装して作られ、同年8月19日に一般公開されました。
美術館は、中村善策という日本を代表する風景画家や、一原有徳という現代版画の才能ある作家を中心に、小樽にゆかりのある作品を3,000点以上所蔵しています。
また、小樽市立美術館は、同じ建物内に小樽市立文学館を併設しており、両館は協力しあって、文化芸術活動を展開しています。
美術館内には市民ギャラリーや研修スペースもあり、市民の創作活動や交流の場としても利用されています。
小樽市立美術館は、小樽の観光名所としても人気があります。
美術館を訪れることで、小樽の歴史や芸術の息吹を感じることができます。
【小樽市立美術館市民ギャラリー展】
市立小樽美術館です。
このたび市立小樽美術館は、「小樽運河100年」記念展の第3弾として、本市在住の写真家・眞柄利香の運河を題材にした写真に着目し、「眞柄利香写真展 “#小樽暮らし”の中の運河」を開催することにいたしました。会場は1階市民ギャラリーです。
眞柄の写真は、→ pic.twitter.com/zowYD7HIOU— 小樽市【公式】 (@OtaruCity) May 29, 2023
施設名 | 小樽市立美術館 |
住所 | 北海道小樽市色内1-1-1 |
℡ | 0134-22-2266 |
開館時間 | 9:00-17:00(入館は16:30まで) |
アクセス | JR小樽駅から徒歩およそ10分 |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
入館料 | 一般500円、高校生250円、小中学生無料 |
HP | https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/stained-glass-museum/ |
ベルーナが小樽に美術館を計画
美術館集積、小樽の魅力向上に期待 ベルーナ、ホテルに併設計画 関係者歓迎も景観に注文:北海道新聞デジタル https://t.co/K6aMLFF0vy
— 北海道新聞🖋️ (@doshinweb) May 17, 2023
新聞報道によると、通販大手のベルーナが小樽運河周辺に、ホテル建設を予定し、さらに、美術館を併設する計画であることが注目されています。
建設予定地は、2022年12月に閉店した「すしざんまい小樽店」跡地です。
この報道によって、市内の観光や美術関係者から歓迎の声が上がっています。
上記で紹介しているように、周辺には市立美術館やニトリホールディングス系列の「小樽芸術村」、北一ヴェネツィア美術館など、既存の美術館が存在しています。
このため、関連施設が増えることによって集積がすすめば、小樽の観光地としての魅力向上につながる期待が膨らんでいます。
計画によると美術館は、欧州の作家によるファッション関連の絵画など約800点のコレクションの展示が予定されています。
さらに、「デジタルアート」も動画で楽しむことができます。
「小樽芸術村」はこの計画を歓迎しており、イベントや展示、ワークショップの共同開催などで協力し小樽の活気づけに貢献したいと意気込んでいます。
ホテルの開業予定は、2025年5月であり、美術館のオープンはその約2年後を目指します。
この新たな美術館とホテルの計画が実現すれば、小樽の観光地としての魅力がさらに向上し、美術愛好家や観光客におって魅力的なスポットになることが期待されます。
また、美術館巡りを楽しみながら長期滞在する観光スタイルが形成されれば、国内外からの観光客を呼び込むことも可能と考えれています。
ちなみに、建設予定のホテル名は「小樽グランベルホテル」という名称です。
最後に
今回は、小樽の美術館のおすすめスポットとベルーナの建設情報について紹介しました。
小樽市には、さまざまな美術館が存在し、それぞれ独自のコレクションや展示内容を提供しています。
また、通販大手ベルーナが計画しているホテル併設美術館も注目です。
小樽の美術館巡りは、芸術愛好家や観光客にとって魅力的な体験になることでしょう。
美しい作品に触れ、歴史や文化を感じながら散策することは、心に深い感動と豊かな刺激を与えてくれます。
ぜひ、素晴らしい作品と出会い、心に残る思い出作りの旅に出かけてみてください。
また、小樽では、花火大会がある「おたる潮まつり」という楽しいイベントもあります。別のページで紹介していますので、合わせてお読みください。
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